古くから言い伝えられてきた家相と住まいの考え方が現代にも当てはまることを、紹介したいと思います。
どういう家が暮らしよいのか、住みよい家なのか、昔から考えられていたんですね。
家相とは?
そもそも家相は、古代中国で生まれ、日本の宮廷建築に応用され、やがて民間へと移行していきました。
家相も日本の風土習慣と相まって変化し桃山時代から江戸時代にかけて完成されました。家相は単に迷信と、とらえることができない真理を含んでいると思います。
江戸中期から末期に書かれた家相の本は少なくとも数十種類ありますが、その本に書かれていることは、大体三つの傾向に分けることができます。
- 建築計画学的、工学的あるいは住居学的に根拠あるもの
- 家に関する社会的なタブー
- 科学的にまったく根拠のないもの、説明できないもの
この家相の傾向について紹介していきたいと思います。
敷地について
- 南に空地のある敷地は吉である
- 三角形の敷地は凶である
- 家は南向きが吉である
- 狭い敷地に大きな家を建てるのは大凶である
- 敷地は前が低く、後ろが高いの吉である
- 湿気のある敷地は盛土をすれば吉である
- 庭に石を敷きつめるのは大凶である
- 中庭に木を植えたり、池を作るのは大凶である
- 庭に大きくなる木を植えるのは凶である
- 高すぎる塀は凶である
環境について
- 道の突き当たりに家を建てるのは大凶である
- 門の前に大きな木があるのは凶である
- まわりより高い家は凶である
- 妊婦がいるときに家を普請するのは凶である
- 敷地の北西に大きな木があるのは吉である
- 家の西に大きな道路があるのは吉である
間取りについて
- 小さな家にたくさんの人で住むのは吉である
- 間口より奥行きの深い家は吉である
- 横に細長い家は凶である
- 家の真ん中に使わない部屋があるのは凶である
- 裏側に入り口のない家は凶である
- 寝室が台所の近くにあるのは凶である
- 台所は東向きが吉である
- 台所が南西にあるのは大凶である
- 家の中央に便所を作るのは大凶である
- 北向きの便所は大凶である
- 階段を家の中央に作るのは凶である
- 東向きの窓は大吉である
構造について
- 軒や庇をくりぬいて木を通すことは凶である
- 大黒柱を継ぐのは大凶である
- 通路の上に2階部分をはりだすのは大凶である
- 棟木が通ってない家は大凶である
- 床が高い家は吉である
- 床が段違いになっている家は大凶である
- 樹木が生い茂った土地に家を建てるときは根を残さないのは吉である
材料について
- 材木をさかさに使うのは凶である
- 厚い畳は吉である
- 門柱がまがっている家は凶である
- 飾りの多い家は凶である
設備について
- 敷地の中に下水が溜まるのは凶である
- 門が大きくて家が小さいのは凶である
- 大きすぎる天窓は凶である
- 南に軒や庇があるのは吉である
- 車庫の前は広くとるのは吉である
- 物置の上に家を作るのは大凶である
- 吉相の家に吉相の人が住むのは大吉である
まとめ
昔の住まいの考え方は現代においても、おおいに通じるところがあります。
ただ現代では住まいを考える上でいくつか事情が変わってきているのですが当時の考え方である明るく、健康な、丈夫な住まいを造るという基本の考え方は変わっていません。